

Saint-Magie
世界に伝わる神話、魔術師たちの物語に関わる遺跡や神殿が多く現存している、西方の大国『サン=メジエ』。国土の中心には、豊富なガルム鉱を産出する鉱山、『ノワール鉱山』が聳えています。かつて魔法の力で築き上げられたとされるこの国では、『歯車教』が国教として国民たちにひろく信仰されています。サン=メジエの民謡や民話には、世界の構造を担う歯車、それを護る魔術師たちが多く登場し、その伝説は時代を超えて、あらゆる国民たちに継承されているのです。
過剰に強かった宗教圧力が人民を支配し、苦しめていた時代もありましたが、数十年前のオルダ=ノイ独立戦争を境に宗教と政府の癒着も薄れ、現在となっては国民たちはとても平和な暮らしを享受しています。


一方で、東部の森林地帯には長い歴史を持つ『テルミナ王族』が治める国、『テルミナ』が存在します。政府は寡頭政、その代表者のほぼ全ては王族の世襲により、数百年もの間受け継がれています。
その外交政策は非常に閉鎖的で、一部の輸入を除きほぼ全く他国との関わりを持っていません。他国からの入国、観光にも厳しい制限を設けており、他国民からは『幻の地』とさえ呼ばれています。
『幻の地』の呼び名は単に入国が難しいから、というだけでなく、むしろそのもつ美しい文化、特殊な建造物の数々からついたものです。彼らの閉鎖的な外交政策は、彼らの文化を守るためにもまた役立てられているのでしょう。
かの独立戦争の際、泥沼化した戦況を見かねて仲裁に入り、オルダ=ノイの独立を助け、サン=メジエの政府を解体させたという功績から、その二国からは強い恩を感じられており、閉鎖的ながらも関係は良好。そのおかげで、オルダ騎士団やメジエ教会にも軍事的・宗教的に支配されるわけではなく、あくまで単独としての強い地位を確固たるものにしています。
Termina Kingdom

魔法の力が失われてからもサン=メジエの国力の強大さは決して衰えることなく、ある程度温和に、しかし強力に人民を支配していました。当時のサン=メジエ政府は宗教と強い結びつきを持っており、魔法の力が忘れられる、宗教の力が薄れる中で、政府の組織腐敗もより目立つようになります。
その支配に反旗を翻したのが、魔法などとは程遠い鉱山労働者たち。彼らの社会的地位は、当時の身分制度の中でも特に下位でした。そんな中、『オルダ=ノイ』、新たなる秩序の名を掲げて巻き起こった反乱軍は、大陸南西部の山岳地帯を拠点とし、その地形を利用して戦況を泥沼化させ、東の国『テルミナ』の助けを得て辛くも独立を得ることに成功。魔法・宗教に代わる、新たな時代の幕開けです。
彼らは南西部から東へ領土を広げ、魔術師の遺跡など無視し、鉱山や都市の開発を推し進めました。敬虔なサン=メジエはそれに猛反発、幾度も戦争が起きましたが、豊富な鉱山と先進的な技術を持ったオルダ=ノイの戦力は旧来の国家の水準をはるかに超え、相手の国力を削ぎ続け、現在の覇権を掌握しています。大陸全土は彼らオルダ騎士団とその属国たちにより支配されているのです。
そして、それを覆すことはもはや不可能です。
